こんばんは、マキタです。

今回は個別銘柄について取り上げていきます。


私の銘柄選びの方法論などについて解説していきます。この方法をお勧めするわけではなく、投資歴だけは長い、平凡サラリーマン投資家の1つの考え方を紹介しているだけです。

銘柄選定に困っている方の参考になれれば、嬉しいです。そうでない方は、エンタメとして聞き流してみて下さい。


今回取り扱う銘柄はオムロン(6645)です。

私の保有銘柄だったのですが。。。。

現在は、大きな損失を伴って売却しています。

何気なく保有銘柄をチェックしたら、-10%超の下落をしており、ニュースを漁ると恐ろしい程の業績悪化。直ぐに損切を決意しました。


目次

  1. 基本的事項
  2. 決算推移
  3. ひとこと


基本的事項

まずは、基本的事項を確認していきます。

ー市場ー

東証プライム

ー時価総額ー

1兆1400億円程度

ー株価ー

5547円

ーPBRー

1.45倍

ーPERー

726倍

ーROEー

0.2%

ーEPSー

7.6円

ー配当ー

104円

ー概略ー

大手電機機器メーカー。

産業用機器が強みであり、一般消費者には温度計や血圧計などのヘルスケアの会社として認知される。

中国を中心とした海外進出に積極的で、海外売上比率が50%超。

私は設備屋さんをやっていますが、水位制御装置といえば間違いなくオムロンを連想します。

私の投資戦略としては、安定した産業用機器分野と成長するヘルスケア分野の合わせ技で業績向上、株価も上昇というシナリオでした。


決算推移


次に決算推移の状況を確認します。

(百万円)
売上経常利益一株利益一株利益増加率
2020677,98051,836365.3
2021655,52965,089214.7-41.23%
2022762,92786,714305.742.38%
2023876,08298,409372.221.75%
2024810,00026,5007.6-97.96%

直近5年間の推移で、売上はほぼ横這いですが微増していると言えなくもないかもしれません。


純利益は地に落ちる勢いで消失。

このグラフをつくり、買ってはいけない銘柄だと改めて感じました。

慌てて損切した自分の判断と冷静になっている自分の判断が同じでよかったです。

損切理由の決め手は、純利益がほぼ0円になっているためです。


とはいえ、売上は堅調な推移をしているため、業績悪化以外の特殊な事情も想定できます。

ひょっとすると、財務的な特別な理由があるのかもしれません。


しかし、経常利益も減少しています。

本業での利益率も著しく悪化していることが読み取れます。


また、例年であれば経常利益の8割程度が純利益で残りますが、今回はそれもありません。

財務的な支出も相当大きかったのでしょう。


やはり、売上は堅調な推移をしていましたが、業績悪化は濃厚であるように感じます。

この原因が何だったのか、決算短信から探っていきます


経常利益が少なくなった主な原因は、滞留在庫を損失として計上したことによるものだと、記載がありました。


表向き上は利益が出なくなったように感じてしまいます。しかし、これから売り捌くことのできる商品を滞留しているからという理由で損失計上しているに過ぎません。

なので、長期目線にはなってしまいますが、在庫を売り切れるのであれば全く問題ありません。

むしろ、今損失計上できる分、いつかのタイミングでやっぱり全部売り捌けましたとなれば、サプライズ増益になる可能性もありえます。

但し、事業環境または企業が変化する必要があるという条件付きにはなってしまいますので注意が必要です。


純利益については、JMDCという子会社の評価額を見直したことによる損失計上が響いたようです。

子会社のチャートや株主構成を見るのがわかりやすいと思うので引用します。

まずは、株主構成についてです。

オムロンが30%所有していますね。

持分法適用会社となりますが、端的に言えば子会社ですね。

2022年2月に大部分を所有したようなので、6000円半ば~5000円弱の間の価格帯で購入したようです。

株価でいうと、-30%以上の含み損状態ですね。

この子会社のJMDCはチャート的に下落トレンドであり、PER35倍、PBR3倍程度のため、さらなる下落余地もありそうです。

場合によっては、オムロンの今後の決算でも利益圧迫要因になるかもしれませんね。


キャッシュフロー推移はこちらです。

実際に動いている現金はどうなっているかという情報ですね。

この3年で営業CFが着実に増えていっているのは良いですね。

出ていくお金が大きかったようですが、財務CFでカバーできているので大丈夫でしょう。


ひとこと


この決算短信の結果、オムロンのPERは、なんと704倍。

新興成長株でしか見られないような恐ろしく高いPERとなっています。

過去のPER推移をみると、15~20倍程度が多いです。

とても手が出せる水準ではないですね。


しかし、良い情報もあります。

24年上期のうちに在庫を消化し、下期には受注件数も増えるという見込みの予測が決算資料にありました。

この予測通りにいけば、業績も改善し、株価も下落前の水準に戻ることが予想されます。

オムロンを信じられる人は逆張りすれば大きく儲けられるかもしれませんね。


最後に私の投資判断です。

 良い製品を取り揃えているオムロンは今後も事業を継続するだろうし、今後にも期待したいが、先行きの不透明感は否めない。

 よって、再び買い戻すとしても、事業環境の確かな改善が見込めた時にしようと思いました。


これで今回の記事は終わります。
最後まで読んで頂き有難うございました。

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